2013年04月09日
川俣晶の縁側辛口甘口雑記 total 2084 count

もしや、スマホのキャリアは致命的な勘違いをしているのではないだろうか?

Written By: 川俣 晶連絡先

「相変わらずWP8のスマホが日本では出てこない」

「テザリングできるWP8のスマホが出てくればすぐ買うという男がここにいるのに、ビジネスチャンスを失っているね。もしかして、キャリアは客を支配したいだけの帝国? 客に選ぶ権利など与えない気?」

「そのことだが、ちょっと怖い考えになった」

「なんだよ」

「キャリアは客の選ぶ権利を与えないのではない。客が選ぶ根拠を間違って解釈しているのではないか」

「というと?」

「ソフトは部品。普通の客はスマホに使われる部品が何かなど気にしない。客が気にするのはサイズとか色だ。そう思っているのではないだろうか。部品の選定などはプロがやることで、客が口を出す問題ではない」

「同じ規格の部品ならメーカーを変えても製品としては関係ないわけだね」

「でもね。もしも、本当にそう思っているなら、それこそがセンスの無さの露呈。日本の技術者が世界の中で取り残されていく状況の遠因に過ぎないわけだ」

「えー」

「結果的に学生の卒業制作でちょっと出来の良いソフトを『一流ソフトを交換可能な素晴らしいもの』と吹き込んで売り込むと採用してしまう。あれを『馬鹿だね』と言わずして何という?」

「オレの選んだソフトにケチをつけるのかって、怒られそうだよ」

「怒った時点で底の浅さを露呈しているだけらから、怒らせればよろしい」

「実際にはどうなのさ」

「ソフトは交換可能な部品ではない。事実として、交換できない。一度特定のOSを選定したら容易には動けなくなる。ソフトの互換性の問題があるから、いちど資産を蓄積してしまったらもう簡単には動けない。でも動けないのは客も同じだ。だからハード屋ごときがソフトを選んで客に選ばせない行為は、問題しか残さない。要するに日本のハード屋はソフト音痴であり、それが世界に取り残される遠因ということだ」

「君はどういう根拠でそのような苦情を突きつけるわけ?」

「スマホに関しては純粋に客だ」